2022/06/27 嘘松

 蒸し暑すぎて絶対に起きたくなくて、11時に活動を始めた。家が悲しいほどに散らかっていて、涙をこらえてそのままバイトに行った。黒い厚底スニーカーを履いているせいで常連のおじさんに「安室ちゃん」って呼ばれている。恐縮なので、せめてアムラーでお願いします。
 昨日一昨日と旅行に行って、美笛峠で通行止めでUターンすることになったことをパートのおばさんに話したら、雪の影響で去年の冬から通行止めだと聞いて驚いた。お喋り好きなおばさんの知識量ってスゴい。せっかくなので登別のお土産話をしようと、珍しく私から話を振ってみた。
「そういえば日曜休みだったんで、あそこ行ってきたんですよ。」
「へぇ、どこどこ?」
 やめておけばよかった。人様に喋りかけるという慣れないことをしてしまったので、頭が真っ白になってしまって、真っ白→白→白老→ウポポイ、が連想されて、
「ウポポイです。」と返答。そこからは嘘松でした。
「あれやった?、あの、クルクルするやつ。」と、なんか口の前で手を回し始められて、全然わからんけど、ええ勿論、と答えたら、自分は行きたいのに娘がそのクルクルが嫌で行けないということを伝えられた。いや、クルクルってなんやねんw怖wと思ったけど、行ってもいない施設に行ったと言いはじめる私より怖いものは無いな、と思った。その後も、めっちゃ綺麗だけど質素、施設の人はアイヌの人っぽかった、好きな人は楽しめそう、など、人から聞いた知識を適当に喋ってしまった。私に対する質問が特になかったので、お喋りなおばさんでよかったと心から思えた。私が何も言わなくても勝手に喋ってた。ただ、私は伊達時代村の話をしたかった。あと、嘘は良くない。普通に。
 買い物行ったついでに、GEOに行ってゆづきが欲しがってた太鼓の達人を買ってきた。大学に入って、どう森とか、ポケモンとか、懐かしくて一応買いはするけど、どれも1週間で飽きて売ってしまった。最後にゲームにハマったのは、高3の冬、センター1ヶ月前の太鼓の達人WiiU。受験のストレスを太鼓の音色に昇華して、7つ下の妹が「勉強は?」「大丈夫なの?」と心配するのも振り払って、センター1週間前百花繚乱の鬼をフルコンボしたことを覚えてる。それ以来熱が冷めて、なんのゲームもハマらなくなっちゃった。今日も1時間やって、まあこんなもんだよな、もう売ろうかなって思った。悲しい。生活費を切り詰めて買った太鼓の達人。夏を感じました。
 ゲームやるために細丸メガネかけて、そのまま洗面台に立ったら、髪型のせいで、光浦靖子と深田えいみのキメラような顔になってた。